子ども達の成長と指導者の役割

子ども達の成長には、さまざまな要素が関わっています。その一つが審査会です。
帯の色が変わったり、級や段位が上がることで、子ども達は自分の努力が認められたと実感し、達成感や自信を得ます。
この成功体験は、さらなるモチベーションにつながり、「もっと頑張ろう」「次は大会でも結果を出したい」という前向きな気持ちを育みます。
こうした段階的な成長は、継続的な稽古への意欲を維持する上で非常に大切です。

しかし、審査会においては、こちらが定める審査基準とそぐわない生徒がいるのも事実です。
技術的には合格基準に達していなくても、一生懸命に稽古に励み、誰よりも努力している子がいる一方で、技術は十分でも稽古への姿勢が甘い子もいます。
審査はあくまで技術と姿勢を総合的に評価する場ですが、結果に対して不満や悔しさを感じる生徒や保護者もいるかもしれません。

このような状況で重要なのは、子ども達のやる気を引き出す指導者の存在だと考えます。
ただ厳しく指導するだけでは、子どもは委縮し、自信を失いかねません。一方で、甘やかすだけでは成長は望めません。
大切なのは、生徒一人ひとりの個性や成長速度に寄り添いながら、適切な声かけや指導を行うことだと考えます。

たとえば、審査で不合格となった子には、「できなかった点」だけを指摘するのではなく、「ここまで頑張った過程」をしっかり認める。
そして、次の審査に向けた具体的な課題や目標を示し、「頑張れば乗り越えられる」という希望を持たせます。
また、合格した子に対しても「ここからがスタートだよ」と伝え、さらなる向上心を引き出すことが重要だと思っています。

結局のところ、子ども達のやる気は指導者次第!!
生徒が自信を失いそうなときに前向きな言葉をかけ、時には厳しく、時には温かく励まし続けることで、彼らは自らの限界を超えて成長していくことを信じています。
その姿を信じ、これからも指導に励んでいきたいと思います。

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  6. 朝日新聞 ジュニアプレス埼玉 掲載

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